アルバイトを探す際、多くの人が「できれば楽な仕事がいい」と考えるのは自然なことです。

しかし、求人サイトを眺めていると、時給の高さや条件の良さに惹かれて応募したものの、実際に働いてみると想像を絶する過酷さに後悔するというケースは少なくありません。

一口に「きつい」と言っても、肉体的な疲労、精神的なストレス、あるいは職場環境の特殊性など、その要因は多岐にわたります。

本記事では、数あるアルバイトの中から特に「きつい」とされる職種をランキング形式で20個厳選し、それぞれの仕事がなぜ過酷と言われるのか、その具体的な理由と背景を徹底的に解説します。

これからバイトを始めようとしている方が、自分に合った仕事を見極めるための羅針盤としてご活用ください。

「きついバイト」の定義と共通する特徴

ランキングを紹介する前に、そもそもどのような要素が合わさった時に「このバイトはきつい」と感じるのかを整理しておきましょう。

一般的に、過酷とされるアルバイトには以下の3つの共通点があります。

第一に、肉体的な負荷です。

長時間立ちっぱなしである、重い荷物を運ぶ、あるいは屋外で天候に左右されながら作業をするといった要素は、身体に直接的なダメージを与えます。

第二に、精神的なプレッシャーです。

接客におけるクレーム対応、ミスの許されない精密な作業、あるいは厳しいノルマなどがこれに該当します。

そして第三に、時間的な制約や労働環境です。

深夜・早朝の勤務や、極端に忙しいピークタイムの存在は、生活リズムを崩しやすく精神を摩耗させます。

これらの要素が複数重なる仕事ほど、離職率が高まり「1番きついバイト」としての認知が広がっていく傾向にあります。

1番きついバイトランキングTOP20

ここからは、実際に働いた経験を持つ人々の口コミや労働条件に基づき、きついバイトランキングをご紹介します。

1位:引越し作業員

肉体的負荷の頂点に君臨するのが引越し作業員です。

タンスや冷蔵庫、洗濯機といった重量物を階段で運ぶ作業は日常茶飯事で、常に筋肉痛との戦いになります。

単に重いものを運ぶだけでなく、家財を傷つけないための細心の注意と、現場責任者からの厳しい指示、そして予定時間を守るためのスピード感が求められます。

特に3月から4月の繁忙期は、1日に何件も現場を回るため、食事休憩すら満足に取れないことも珍しくありません。

体力に自信がある人でも、最初の1週間で音を上げると言われるほど過酷な環境です。

2位:警備員(交通誘導)

工事現場や駐車場で車や歩行者を誘導する仕事です。

一見すると立っているだけのように見えますが、その実態は非常に過酷です。

夏場はアスファルトの照り返しによる猛暑、冬場は防寒着を通しても伝わる極寒にさらされながら、長時間立ち続けなければなりません。

また、通行人やドライバーから心ない言葉を浴びせられることも多く、肉体的な疲労と精神的な疎外感が同時に押し寄せます。

単調な作業を何時間も続ける忍耐力が必要不可欠です。

3位:土木・建設作業員

道路工事や建築現場での補助作業を行うアルバイトです。

引越し作業と同様、あるいはそれ以上の肉体労働が必要とされます。

スコップでの掘削作業や資材の搬入など、全身の筋肉を酷使する作業が中心です。

また、現場は安全第一であるため、職人さんたちから怒号が飛ぶこともあり、厳しい上下関係や独特の空気感に馴染めない人にとっては精神的にもきつい職場となります。

しかし、日給が高く設定されていることが多いため、短期間で稼ぎたい人には選ばれる傾向があります。

4位:コールセンター(受電・クレーム対応)

肉体的な疲労は少ないものの、精神的なストレスが最大級なのがコールセンターです。

特に大手企業のカスタマーサポートや、不備に対する謝罪窓口などは過酷を極めます。

顔が見えないことをいいことに、電話越しに怒鳴り散らす顧客の対応を数十分、時には1時間以上続けなければなりません。

マニュアル通りに回答しても納得してもらえず、ひたすら謝罪を繰り返す時間は、自己肯定感を著しく低下させます。

離職率が非常に高く、常に求人が出ている職種の代表格です。

5位:イベント設営・撤去

コンサートや大型展示会の会場を設営・撤去する仕事です。

多くの場合、深夜から早朝にかけての作業となります。

巨大な鉄骨や音響機材を運び込み、限られた時間内に会場を完成させる必要があるため、現場は常に殺気立っています。

重いものを運ぶ体力はもちろん、機敏な動きとチームワークが求められます。

撤去作業はイベント終了直後から始まるため、疲労がピークに達した状態で重労働をこなさなければならない点が非常にきついです。

6位:飲食店(居酒屋のホール)

特に金曜の夜や祝前日の居酒屋は、戦場と化します。

絶え間なく入るオーダー、大量のドリンク運び、酔客への対応、そして嘔吐物の処理など、不快な作業も含まれます。

常に走り回るような忙しさの中で、オーダーミスを防ぎつつ笑顔で接客しなければなりません。

また、深夜まで勤務が及ぶことが多く、大学生活や本業との両立が難しくなるケースも多いです。

人手不足の店舗では、1人で広範囲を担当させられる「ワンオペ」に近い状態になることもあり、負担は増大します。

7位:宅配・デリバリースタッフ

フードデリバリーや宅配便の配達員です。

近年の需要拡大により求人は多いですが、その分労働環境は厳しくなっています。

最大の問題は天候です。

土砂降りの雨や雪の日であっても、予定通りに配達を完了させなければなりません。

また、交通ルールを守りながら時間内に届けるプレッシャーがあり、焦りから事故を起こすリスクも常に隣り合わせです。

「待機時間は給料が出ない」といった報酬体系の不安定さも、精神的なきつさに拍車をかけます。

8位:工場でのライン作業(食品・部品)

ベルトコンベアから流れてくる製品に対して、ひたすら同じ作業を繰り返す仕事です。

一見楽そうに思えますが、極度の単純作業を8時間続けることは想像以上に精神を摩耗させます。

時間が経つのが非常に遅く感じられ、集中力が切れるとミスに直結し、ライン全体を止めてしまうというプレッシャーもあります。

また、食品工場の場合は室温が低く設定されていることが多く、身体が冷え切ってしまうのも辛いポイントです。

9位:コンビニエンスストア(深夜・早朝)

コンビニの仕事は多機能化しており、レジ打ちだけでなく公共料金の支払い、宅配便の受付、揚げ物の調理、品出し、清掃と、覚えることが膨大です。

特に深夜帯は、ワンオペ(1人勤務)になる店舗もあり、その状態で酔っ払いの対応や大量の品出しをこなさなければなりません。

生活リズムの崩壊に加え、防犯上の不安も常に抱えることになります。

また、近隣に迷惑な常連客がいる場合、精神的な負担はさらに増大します。

10位:介護スタッフ(助手)

高齢者施設での入浴介助、排泄介助、食事の補助などを行う仕事です。

人の命や安全に直結する仕事であるため、責任が非常に重いです。

また、利用者を抱え上げたり支えたりする動作が多く、腰痛を患う人が後を絶ちません

認知症の利用者からの暴言や暴力に対応しなければならない場面もあり、強い使命感と忍耐力、そしてタフなメンタルが求められる仕事です。

11位:ガソリンスタンド(フルサービス)

セルフ式ではないガソリンスタンドでの勤務です。

夏は熱風、冬は寒風にさらされながら、車が来るたびに大きな声で挨拶し、全力で駆け寄らなければなりません。

給油だけでなく、窓拭き、ゴミ捨て、さらにはタイヤやオイルの販売(セールス)を求められることもあります。

常にガソリンや排気ガスの臭いに包まれているため、体質的に合わない人にとっては非常に苦痛な環境となります。

12位:治験ボランティア

新薬の効果や安全性を確認するための被験者となる仕事です。

高額な謝礼(協力費)が出ることで知られていますが、その制約は非常に厳しいものです。

入院中は食事や入浴、睡眠時間まで厳密に管理され、自由な外出は一切禁止されます。

何度も採血が行われ、薬の副作用に対する不安とも戦わなければなりません。

「自由を奪われる」ことによるストレスは、想像以上に大きいものです。

13位:塾講師・家庭教師

学力だけでなく、プレゼンテーション能力や生徒のモチベーション管理能力が求められます。

一番きついのは、授業時間以外の「サービス残業」です。

予習や小テストの作成、報告書の記入など、給料が発生しない時間に行わなければならない作業が膨大です。

また、生徒の成績が上がらなければ保護者から厳しい指摘を受けることもあり、成果に対する責任感が重くのしかかります。

14位:ポスティング

チラシを住宅のポストに投函して回る仕事です。

歩き続ける体力さえあれば誰でもできそうに思えますが、実は過酷な側面が多いです。

坂道が多いエリアや、広大な団地を何時間も歩き回るのは相当な重労働です。

また、ポスティング禁止のマンションに誤って投函し、管理人や住人から激しい怒りを受けることもあります。

天候が悪い日はチラシが濡れないように細心の注意を払う必要があり、孤独な作業ゆえの精神的な辛さもあります。

15位:清掃スタッフ(オフィス・病院)

オフィスビルや病院、商業施設の清掃を行う仕事です。

早朝や深夜の短時間勤務が多いですが、作業内容はハードです。

決められた時間内に広大なエリアをピカピカにしなければならず、時間との戦いになります。

特にトイレ掃除やゴミ捨てなどは不衛生なものを扱うため、生理的な抵抗感がある人には向きません。

また、常に中腰での作業が続くため、腰や膝への負担が蓄積されやすいのも特徴です。

16位:パチンコ店スタッフ

ホールでの接客や清掃、トラブル対応などを行います。

最大の問題は「音とタバコ」です。

現在は禁煙の店舗が増えていますが、それでも独特の臭いが残っている場合があります。

また、店内の大音量の中でインカム(無線)を聞き取り、声を張り上げて接客しなければなりません。

最近は「パーソナルシステム(自動計数機)」の導入により減っていますが、重いドル箱を運ぶ作業が残っている店舗では、激しい肉体労働となります。

17位:スーパーのレジ打ち

単にスキャンするだけでなく、スピードと正確さが極限まで求められます。

混雑時には長蛇の列ができ、客からの「遅い」という無言のプレッシャーにさらされます。

また、クーポンやポイントカード、決済手段の多様化により、操作ミスが許されない緊張感が続きます。

さらに、クレーマーに遭遇する確率が非常に高く、理不尽な理由で怒鳴られることも珍しくありません。

18位:アパレル販売員

華やかに見えますが、実態は「体力勝負」です。

基本的に勤務時間はすべて立ちっぱなしで、接客中も常に笑顔を絶やせません。

また、売上ノルマ(目標)が設定されている店舗では、売れない時のプレッシャーが相当なものです。

自社の服を購入して着用しなければならない「社販」の負担もあり、手元に残るお金が意外と少ないという経済的なきつさもあります。

19位:交通量調査

交差点などでカウンターを使って通行する車や人を数える仕事です。

座っているだけに見えますが、「動くことが許されない」のが最大の苦痛です。

真冬や真夏であっても、数時間同じ姿勢で数え続けなければなりません。

睡魔や退屈との戦いは想像を絶するものがあり、終わった後の虚脱感は他のバイトでは味わえないレベルです。

20位:新聞配達(早朝)

まだ外が暗い時間から活動を開始します。

雨の日も風の日も、休まずに配達を完遂しなければなりません。

特に冬の早朝の寒さは厳しく、バイクでの移動は体温を激しく奪います。

また、不規則な生活になりやすく、友人と予定を合わせるのが難しくなるなど、社会生活との両立という面できつさを感じる人が多いです。

職種別・きつさの比較表

各バイトの「肉体的負荷」と「精神的負荷」を5段階で評価しました。

職種肉体的負荷精神的負荷特徴的なきつさ
引越し53重量物の運搬、時間制限
コールセンター15クレーム対応、ノルマ
警備員(交通誘導)43外気温、立ちっぱなし
居酒屋ホール44忙しさ、酔客対応
コンビニ(深夜)34ワンオペ、防犯、多機能
工場ライン34単純作業の繰り返し
介護助手45腰痛、精神的重圧

きついバイトに共通する「しんどさ」の正体

ランキングを通じて見えてくる、バイトをきついと感じさせる主な要因は以下の4点に集約されます。

1. 理不尽な人間関係と顧客対応

どれだけ自分が正しく動いていても、上司の機嫌や顧客の虫の居所によって攻撃される環境は、最も心を折る要因となります。

「感情労働」と呼ばれる、自分の感情を押し殺して接客を続ける仕事は、肉体疲労よりも回復に時間がかかります。

2. 環境への適応力の限界

極端な暑さ・寒さ、騒音、悪臭、あるいは潔癖症の人にとっての汚れ仕事など、生理的な嫌悪感を伴う環境での作業は、慣れるまでに多大なエネルギーを消費します。

3. 「時間」のコントロール権がない

自分のペースで仕事ができず、常に機械や客、あるいは納期に追われる環境は、脳を常に緊張状態に置きます。

この「コントロール感の欠如」が、ストレスを倍増させます。

4. 給与と労働の見合わなさ

「これだけきついのに、時給が最低賃金に近い」という現実は、働く意欲を根本から削ぎます。

逆に、どれだけきつくても給与が圧倒的に高ければ、人はある程度耐えられる傾向にあります。

逆に「きついバイト」を選ぶメリットはあるのか?

これほど過酷なバイトがある一方で、あえてそれらを選ぶ人がいるのも事実です。

きついバイトを経験することには、以下のようなポジティブな側面も存在します。

  • 圧倒的な成長スピード:厳しい環境で揉まれることで、対人スキルや忍耐力、効率的な動き方が身につきます。
  • 高時給・高収入:人が嫌がる仕事や過酷な仕事は、必然的に時給が高く設定されています。短期間でまとまった資金が必要な場合には合理的です。
  • 就職活動でのエピソード:「引越しバイトを3年間続けた」「コールセンターでクレーム対応を完遂した」といった経験は、根性とストレス耐性の証明として評価されることがあります。
  • 後の仕事が楽に感じる:一度「どん底」のきつさを経験しておくと、その後のどのような仕事も相対的に「楽」だと感じられるようになります。

自分に合ったバイトの選び方と「避けるべき」サイン

「1番きついバイト」を避ける、あるいは自分なりに納得して選ぶためには、以下のステップを踏むことが重要です。

自分の「弱点」を把握する

自分が「肉体的に疲れるのが嫌」なのか、「人と話すのがストレス」なのか、「同じことを繰り返すのが苦痛」なのかを明確にしましょう。

体力はあるがメンタルが弱い人なら肉体労働を、体力はないが受け流すのが得意な人ならコールセンターを選ぶといった適材適所の判断が必要です。

求人票の「隠れたメッセージ」を読む

以下のような文言が並んでいる場合、現場は相当きつい可能性があります。

  • 「アットホームな職場です」(人間関係の密度が濃すぎる、または他に書くことがない)
  • 「ガッツがある方大歓迎!」(肉体的にかなりハード)
  • 「急募!すぐに働けます」(離職率が高く、常に人手不足)

下見をする(接客業の場合)

飲食店やコンビニ、スーパーなどの場合は、実際に客として訪れてみるのが一番確実です。

店員の表情が死んでいないか、店内が整理整頓されているか、スタッフ同士の声掛けがあるかを確認しましょう。

バックヤードから怒鳴り声が聞こえてくるような店舗は避けるのが賢明です。

まとめ

本記事では「1番きついバイト」をテーマに、ランキング形式で20の職種を紹介しました。

引越し作業のような肉体的な過酷さから、コールセンターのような精神的な消耗、そしてコンビニや飲食店のようなマルチタスクの難しさまで、きつさの種類は様々です。

しかし、大切なのは「ランキングの上位だから絶対に避けるべき」ということではありません。

「どの種類のきつさなら自分は耐えられるか」という視点を持つことです。

自分にとっての「向き不向き」を冷静に分析し、あえて高い報酬や経験を求めて厳しい環境に飛び込むのも一つの戦略です。

逆に、心身の健康を最優先にするなら、自分の弱点に触れる職種は慎重に避けるべきでしょう。

この記事を参考に、あなたが納得感を持って働ける最高の(あるいは最善の)アルバイトが見つかることを願っています。